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コラム

塾・学校のAIO対策とは? 自社メディア「ジュクタン」での実証から

AIO対策(AI検索最適化)とは、生成AIが質問に答えるときに、自塾・自校の情報が正しく参照され、根拠として使われる状態を整える取り組みです。LLMO(大規模言語モデル最適化)やGEO(生成エンジン最適化)と呼ばれることもあります。

この記事では、AIO対策の考え方と、Googleが公式に示している観点、そしてカフーブランディングが運営する教育メディア「ジュクタン」で実際に確かめた結果をご紹介します。

AIは、いくつかの名前を挙げ、理由まで答える

いま、保護者や受験生は、塾や学校を調べるとき、検索だけでなくAIにもたずねています。

「〇〇市で中学受験に強い塾は?」

「寮のある中高一貫校を教えて」

「〇〇を学べる大学はどこ?」

生成AI(文章で質問すると、文章で答えを返すAI)は、こうした質問に対して、いくつかの名前を挙げ、その理由まで答えます。そのとき、どの塾や学校の名前が挙がるか、どんな言葉で紹介されるかは、AIが参照した情報によって決まります。

AIO対策とは

AIO対策は、AIの答えの中で、塾・学校が正しく紹介されるための土台を整える取り組みです。ここで大切なのは、「正しく参照される」という点です。名前が挙がることだけでなく、塾・学校が大切にしていることが、塾・学校自身の発信をもとに語られている状態を目指します。

私たちは、AIO対策の現在地を確かめるために、3つの視点を使っています。

  • AI想起率:AIに相談したとき、候補として名前が挙がるか
  • ナラティブ一致度:AIが語る推奨理由が、教育方針と一致しているか
  • 一次情報サイテーション:AIが参照した情報源に、自塾・自校の発信が含まれるか

3つの指標の詳しい意味と測り方は「AI想起率とは」でご紹介しています。

AIO対策は、この3つを確かめ、整えていく取り組みだと考えています。

Googleが示している5つの観点

Googleは、検索やAIの答えに使う情報について、考え方を公式に示しています。私たちは、それを次の5つの観点に整理しています。

1. 人の役に立つ内容であること

Googleは、検索順位のためではなく、読む人のために書かれた「役に立つ、信頼できる、人を第一にした」内容を評価するとしています。塾・学校であれば、保護者や生徒が知りたいことに、まっすぐ答えている内容です。

2. 信頼できること(E-E-A-T)

Googleは、経験(Experience)・専門性(Expertise)・権威性(Authoritativeness)・信頼性(Trust)をまとめて「E-E-A-T」と呼び、なかでも信頼性を最も重要な要素としています。

3. 誰が、どう作ったかが分かること

Googleは、その内容を「誰が」「どのように」「なぜ」作ったのかを、読む人に分かるようにすることをすすめています。AIを使った場合は、その使い方を示すことも含まれます。

4. 技術の土台が整っていること

Googleは、AIの答えに表示されるための条件として、ページが検索に登録され、通常の検索結果に表示できる状態であることを挙げています。クロール(検索エンジンがページを読みに来ること)を妨げないこと、内容をテキストで読めるようにすること、構造化データ(ページの内容を検索エンジンに伝えるための決まった書式)を本文と一致させること、使いやすいページであることなどです。

5. AIのための「特別な対策」はないこと

Googleは、AIの答えに表示されるための追加の条件や特別な最適化は必要ない、と明言しています。AIの答えは、関連するいくつもの問いを裏側で検索して組み立てられるため、基本に忠実で、問いに深く答えているページが選ばれやすくなります。

参考:Google検索セントラル「AI機能とウェブサイト」(https://developers.google.com/search/docs/appearance/ai-features)/「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」(https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/creating-helpful-content)

つまり、AIO対策は、これまでの情報発信とまったく別のものではありません。塾・学校がこれまで丁寧に積み重ねてきた発信を、基本に沿って一つずつ整えていくことが、AIO対策の中心になります。

自社メディアでの実証:「オンカロとは」での結果

カフーブランディングは、教育メディア「ジュクタン」を2015年から運営しています。ジュクタンは、AIに選ばれる情報発信を私たち自身が実際に試し、結果を確かめる実証の場でもあります。

2026年10月24日、ジュクタンは探究コラム「オンカロ ― 40年かけて、退路を断った国」を公開しました。フィンランドが使用済み核燃料の最終処分場「オンカロ」に世界で初めて操業許可を出したことを受け、この国が40年かけてどう決めたのかを、一次資料をもとにまとめた記事です。

公開から19時間で、次のような結果がありました(2026年10月24日時点)。

  • Googleで「オンカロとは」と検索すると、検索結果の1ページ目に表示
  • GoogleのAIモードが、オンカロを説明する際の情報源として引用
  • 公開当日、ジュクタンで最も読まれ、最も長く読まれた記事に

この記事では、先ほどの5つの観点を一つずつ形にしています。記事の最初の節で「オンカロとは何か」にそのまま答え、そのうえで、検索した人がまだ答えを持っていない問いまで掘り下げました。フィンランドの規制当局の規則の原文、政府の決定、大学の研究論文、現地の公共放送など、22件の一次資料を出典として明記しています。記事は編集部の名前で出し、サイトには、調査と検証にAIを使い、何を取り上げ、どう書くかの判断と文責は編集部が持つという方針を公開しています。サイトマップの送信、旧ページからの転送、構造化データ、表示速度といった技術の土台も整えてきました。

特別なことをしたわけではありません。基本を一つずつ積み重ねた結果が、全国のニュースになったキーワードで表れました。

AIによって、参照する情報源は異なる

同じ日に、「オンカロとは」をGoogle検索、GoogleのAIモード、Bing、ChatGPT、Perplexityでたずね、ジュクタンの記事がどう扱われるかを確かめました。

調べた先ジュクタンの記事の扱い
Google検索検索結果の1ページ目に表示
GoogleのAIモード回答の出典として引用
Bing検索結果に表示(AIの回答では引用なし)
ChatGPT引用なし
Perplexity引用なし

(2026年10月24日時点。AIの回答は質問するたびに変わることがあります)

同じ質問でも、AIによって参照する情報源は大きく異なります。Googleで評価されても、ほかのAIではまだ名前が出てこないこともあります。保護者や受験生がどのAIを使うかは、人によって違います。だからこそ、自分たちがそれぞれのAIでどう語られているかを、一度確かめておく意味があります。

塾・学校で始めるとき:まず現状を確かめる

AIO対策を始めるとき、最初に行いたいのは、いまの見え方を確かめることです。保護者や生徒と同じように、地域や対象を指定してAIに質問し、名前が挙がるか、どう紹介されているか、何を根拠に語られているかを確かめます。

現在地が分かれば、これまでの発信のどこを生かし、何を補えばよいかが見えてきます。教室の様子、指導の方針、保護者に向けて伝えてきた言葉。塾・学校がすでに持っている情報は、AIが参照する大切な一次情報になります。

ジュクタンで確かめてきた方法は、全国の塾・私立中学校・大学の情報発信にもそのまま使えます。私たちは、AIO対策を、AIのためだけの特別な施策ではなく、塾・学校の価値を正しく届けるための情報発信の一部として、一緒に整えていきます。

この記事は、株式会社カフーブランディングが執筆しました。調査と構成の検討にAIを活用し、内容の確認と文責は当社が持っています。